Fostering stability, peace,
and predictability in Northeast Asia

会議設定

会議監督 前田 葵(同志社大学 4年)
議題 Fostering stability, peace, and predictability in Northeast Asia
議場 The Heads of Delegation Meeting of the Sixth Round of the Six-Party Talks
使用言語 公式/非公式/決議=英/英/英
設定日時 2008年12月8日~11日

会議監督からの挨拶

 みなさんこんにちは。この度会議監督を務めます、同志社大学4年・前田葵と申します。北朝鮮のミサイル・核実験は、特に近隣諸国の市民達に不安を与えており、私たちにとっても身近な問題です。北朝鮮は今年もミサイル発射実験及び核実験を強行し、国際社会に大きな衝撃を与えました。
 今回の会議設定は、2008年12月に行われた最後の六者会合です。六者会合は2003年に始まり、当初国際社会が抱いた期待に答える形で、2005年には初の共同声明が発表されました。その後の会合では、更なる前進に向け努力がなされましたが、各国の思惑が全面的にぶつかり合う議論は難航を極めました。そして遂に、具体化について言及されないまま、2009年春に北朝鮮は六者会合を離脱してしまいました。
 なぜ六者会合で朝鮮半島における核問題の平和的解決が成し遂げられなかったのでしょうか。
 4日間大使として、戦略を練り、駆け引きをし、交渉に没頭していただきたいです。その中で、今話題になっている北朝鮮問題に「世界市民」の一員として考え、意見を持ち、今自分にできることを探していただければと思います。

会議コンセプト

 この会議では、六カ国の間で複雑な多国間交渉を引き起こし、核技術から経済支援など様々な切り札が交渉の糸口として行使されています。朝鮮半島をめぐる国際関係や、それぞれの「平和」のあり方をぶつけ合い、「本音」と「建前」を駆使して複雑かつ濃密な国際関係を肌で感じることができる会議となっています。
 4日間大使として、戦略を練り、駆け引きをし、交渉に没頭する中で、想像力を武器に国益や平和を導いてもらいたいです。そして模擬だからこそ、過去、理屈、想像を超える挑戦をすることを忘れないで欲しいです。今身近で話題になっている北朝鮮問題に「世界市民」の一員として考え、意見を持ち、今自分にできることを探していただければと思います。It’s your world!

議題・議題解説

 この会議の議題は、Fostering stability, peace, and predictability in Northeast Asiaです。北朝鮮の非核化の目的は、第一に北東アジアにおける “Stability”(安定性)や “Peace”(平和)を構築するためです。しかしその平和を脅かしている大きな原因は北朝鮮の核兵器そしてその予測不可能な独裁的な政治形態です。今会議では、これらを踏まえた上で、2005年の共同声明で出した目標への方策の現実的具体化を追求してもらいたいです。
 議場は2008年12月第六回六者会合に関する首席代表者会合です。
 2003年に北朝鮮がNPT条約を離脱し、朝鮮半島の非核化を議論する六者会合がその年の夏に初めて開催されました。参加国は北朝鮮、アメリカ、中国、韓国、日本、ロシアの六ヶ国です。2005年の9月に六者会合は初の共同声明を出すことに成功しました。しかしそれは、朝鮮半島の平和と非核化を目標として掲げているだけで、その目標を達成するための方法の具体性が欠けていました。
 具体化を目標として定められた2008年12月の第六回六者会合に関する首席代表者会合が北京で行われましたが、この会議をもってこの6ヶ国での会合は途絶えました。 

論点解説

4日間にも及んだこの会議では
(1)第二段階の措置の完全な実施
(2)朝鮮半島の非核化の検証
(3)北東アジアの平和及び安全に関する指針
が論点としてあげられました。

 先に開催された第四回六者会合では、核問題の平和的解決に向けた重要な基礎の役割を果たす「2005年共同声明」が採択されました。しかし、この共同声明では目標のみが示されており、具体的な方策については言及されていませんでした。
 六者会合は、非核化だけではなく朝鮮半島、北東アジアでの平和を積極的に推進していく会合であるため、アジアでの安全保障に重要な役割を果たすと期待され、また朝鮮半島の非核化において、どの会合でもその実現可能性は重要視されてきました。それにも関わらず、これまでの会合に鑑みると、その思惑を読み取れる実績を残せているとは言えません。

求める参加者像

 交渉をメインにした会議となるので、自国の国益を主張できるスピーキング、他国の主張を理解できるリスニング力がある方を前提とした会議設定をしています。
 会議中では、理解力だけではなく、理解した上での想像力、そして何よりチャレンジする勇気が必要になります。自国の国益が比較的わかりやすい会議になっており、交渉の成果もはっきり実感できるので達成感も大きいと思います。次に参加する会議への自信につながればと思います。

国割

1か国3人のトリデリ制で、論点ごとに設置される3つの分科会にそれぞれ分かれての議論を行います。ただし、各国の編成はフロントが行うため、募集時はすべてシングルでの応募となります。

China
Democratic People’s Republic of Korea
Japan
Republic of Korea
Russian Federation
United States of America

国選びのポイント

 国割は、大国ばかりで、どの国も会議での重要な役割や、リーダーシップを取れる6ヶ国です。国際市民として世界情勢を知り、理解し、意見を持ってもらうのがこの会議の主旨です。なので、できれば自分の国籍では無い国を選んで欲しいです。その国を担当することによって、一番自分の学びにつながる国を選んでもらいたいです。

フロント紹介

会議監督・議長/前田 葵/同志社大学/4年/京都研究会
秘書官/岩見 宗一郎/早稲田大学/3年/早稲田研究会
秘書官/梅谷 咲貴子/神戸市外国語大学/3年/神戸研究会