ドーハ・ラウンド未解決事項の合意達成の躍進
Problems in trade

会議設定

会議監督 吉田竣(京都研究会4年)
議題 ドーハ・ラウンド未解決事項の合意達成の躍進
Problems in trade
議場 第11回WTO閣僚会議 非公式準備会合
Preparatory meeting for 11th WTO Ministerial Conference
使用言語 公式/非公式/決議=日/日/日
設定日時 2017年12月9日

会議監督からの挨拶

 皆さん、こんにちは。会議監督の吉田竣と申します。所属は京都研究会の神メン、大学は同志社大学の四年生です。模擬国連活動での経歴を抜粋して述べますと、
2016年度日本模擬国連渉外担当
2016年度関西大会パレスチナ会議監督
2016年度全日本大会宇宙議長
2017年度関西大会キューバ危機議長
2017年度九州サマーセッション議長
となり、自分で言うのも変な話ですが多くの会議のフロントを務めさせて頂きました。本会議ではその経験を活かして参加者の皆様のサポートをしていきたいです。本会議を作るにあたって、参加者目線つまり、自分が参加者だとしたらどう思うのかという視点を常に念頭に置かせて頂きたいと思っております。なぜなら、この会議自体が今までの自分の経験と自分が出たくなるような会議を作りたいという思いから作成したものであり、参加者の皆様と「会議監督と参加者」という一方的な関係だけではなく、一個人として接したいと考えるからです。
 皆様と共に会議を成功させたいと思っております。よろしくお願いします。

会議コンセプト

 本会議のコンセプトは「GO ALL OUT」です。
 Go all outとは、「本気で頑張る」または、「全力を出す」という意味です。

 これをご覧になっている皆様のなかで、模擬国連の会議を始めとする学生生活の中で、「死力をつくして何かに励み、物事を成し遂げた経験がある!」と声を大にして主張できる方はいらっしゃいますでしょうか?もっと模擬国連的にいうならば、「個人として完全に満足のいくリサーチを行って、活躍・目立った経験がある!」という方はいらっしゃいますか?
 おそらく、そう多くはいらっしゃらないかと思われます。正直なところ、会議監督である自分自身もそうです。
 多くの方は、模擬国連において以下のような経験があるでしょう。
 ・会議前はやる気があったのに、いざリサーチになると思っていた以上に頑張れず、消化不良である
 ・とりあえず会議には出るが何のために出るか分からないし、やる気はあるが自分が会議で何をすればいいか分からない
 ・正直会議で何かやりたいこと、目的があるわけでもないし、会議はしんどい

 「本気で頑張る」ですとか「全力を出す」といったことは、当たり前とされがちですが、やはり非常に困難です。しかし、能力面の成長であっても大切な人間関係でも、重要な何かを経験して得るにはこのような「物事を本気で取り組む」といった姿勢が不可欠であり、逆にそのような姿勢抜きにして得たものは砂上の楼閣であり、大きな価値を持たないでしょう。
 過去を振り返ってみても、皆さんの中で過去を振り返ってみて、大きな経験があり、何かを得たと言えるものはそのような一定努力をしたものであると思われますし、多くの場合それは部活であり、生徒会であったり、執行部であったりと、“青春”と称することのできるものだと思いますが、そのような経験をもう一度、またはより一層経験したいと思いませんか?過去を振り返ってみて、こんな経験なんてない!という方は、それこそこんな経験を一度してみたいと思いませんか?

 なぜそのような経験ができないのかというと理由は模擬国連をやる意味がわからないだとか、何を頑張ればいいのか分からないだとかそれこそ会議のやる気が起きないとか色々あると思います。
 本会議は参加者の皆様が会議を通じて今後、模擬国連を始めとした学生生活でGo All Outできるようになることを目的としており、そのためにフロント一同でメンター制をはじめとするいかなるサポートも行う所存です。一度、今年の年末にGo all outしてみませんか?東京でお待ちしています。

議題・議場解説

 本会議がどんな会議であるかを説明させて頂いた後にどんな議題・議場であるかを説明させていただきます。
 本会議の特徴を4つ述べさせて頂くと、
①国割のどの国もスタンスが各々明確であり、役割がある
 本会議においては東西や先進国・途上国といった簡単なグルーピングに包含されるようなスタンスの国はありません。今までに、グループのリーダー国や似たスタンスの国に会議行動を任せてしまった方は一定数いらっしゃると思いますが、本会議では自国の国益は自国で達成する必要があります。
②サポート制度が充実している
 特にメンター制度は、参加者が会議準備から会議終了まで全力で取り組めるよう、経験豊富なフロント陣が、会議コンセプトに合わせた独自の形式のものを実施します。
③リサーチが容易である
 やはり模擬国連で一番大変なのはリサーチだと思いますが、本議題は日本語文献も多く、また実際の会議の開催日時は本大会が開かれる12月なので、担当国のリサーチにもリアルタイムの情報を用いることができます。
④「何をすればいいかわからない」が発生しにくい
 プロシージャや会議細則・会議設計といったルールを事前に説明するのは当然のこと、それらをできるだけわかりやすくすることで、「今どういう状況で何が起きていて何をすればいいかわからない」といったことを防ぎます。
 続いて、議場・議題の説明をさせて頂きます。
 2001年、途上国の開発を視野に入れつつ、貿易の自由化を目指した交渉の場が国際的な貿易のルールを作成するWTO(世界貿易機関)で幕を開けました。しかし、それから10年以上が経過する2017年第11回閣僚会議においても、農業分野での対立が尾を引き、多くの国々の主張やスタンスが乱立し、未だ議論が収束に向かう見込みはありません。また、先に行われた第10回閣僚会議では、一部妥結がされたものの、WTOの存在意義を問う国々の疑問を払拭できず、次に開催される第11回会議は、WTOの存続における分岐点となる会議になるでしょう。
 今回模擬する会議は、現実では2017年12月10〜13日に開催されるその第11回会議の前日に開催されるという設定の重要国同士の非公式会合です。WTOはコンセンサス形式であるため、第11回会議に合わせて、まだ合意されていない事項である農業分野を中心に、すべての国に利益があるような貿易ルールを作成するため、現在の貿易の諸問題を議論して頂きます。

論点解説

 ここでは具体的にどんなことを議論するのかを説明させて頂きます。本会議は大きく3つの大論点があり、それぞれ簡潔に説明させて頂きます。
①市場アクセス
 関税の引き下げなど、外国の品物がより国内の市場にアクセスしやすくなるようにどうすればいいかを国内の市場の保護とバランスを踏まえたうえで議論して頂きます。
各国の関税比率といった具体的な議論が行われるでしょう。
②国内支持
 政府が国内の生産者に対して行っている補助措置・援助措置を議論します。各国が行っている政策についての、いわゆる政策会議のような議論が行われます。
③輸出競争
 国内の生産を海外に輸出する際に政府が行う補助金といった補助措置について議論します。まさにルールメイキングを行うので、概念的な話・最大公約数的なルールに関する議論が行われます。

求める参加者像

以下に当てはまる方は大歓迎です。
・模擬国連を続けようか迷っている
・会議に出るのが正直しんどいし、やる気が出ない ・何をやりきったと自信を持って言い切れない
・会議で頑張ろうと思っても頑張れない

 また新旧の方でも、手厚くサポートを受けたいという方や、純粋に議題・フロントに興味がある模擬国連上級者の方でもお待ちしています。
 その反面、自由度の高い会議で高度な戦略性をもとに楽しみたいという方にはあまり不向きかと思われます。

国割

※はオブザーバーです
1カ国3人の枠がありますが、国割確定後、フロントと参加者の調節の後にそれぞれ別の作業部会(3つの大論点ごと)に派遣され、議論して頂きます。また担当国の編成はフロントが行います。あらかじめチームを組んでの応募ではなく、個人での応募となるのでご注意ください。

国選びのポイント

また、以下のようなグルーピングとなります。
・G10(日本、韓国、スイス、ノルウェー)
農業交渉における輸“入”国の利益を代表するグループです。
・ケアンズグループ(カナダ、オーストラリア、フィリピン、南アフリカ共和国)
農業交渉における輸“出”国の利益を代表するグループです。
・G20(ブラジル、中国、インド、ロシア)
途上国グループで、途上国の代表として先進国と対立しています。
・G33(インドネシア、トルコ、パキスタン)
途上国の中で輸入を行っているグループです。G20と先進国の中間のスタンスです。
また、以下の3カ国は若干特殊です。
WTO議長:スタンスが特殊であることに加え、本会議をまとめることが目標の一つであるため、少し難易度が高い。
アメリカ:トランプ政権ということもあって、比較的強い主張をされたい方におすすめ。
EU:一国だけの利益ではなく、EU全体の利益を考えたうえで目標設定を行う必要があります。
どの国を選んでも難易度・会議行動に大きく差は出ませんので、自分の好きな国・自分がよく知っている国でお選び頂いても大丈夫かと思われます。
さらに詳しく知りたいという方は、会議監督の吉田までご連絡ください。

フロント紹介

会議監督/吉田 竣/同志社大学/4年/京都研究会
副会議監督/奥山 智司/同志社大学/3年/京都研究会
副会議監督/服部 憲人/立命館アジア太平洋大学/3年/九州支部
秘書官/中西 善記/上智大学/3年/四ツ谷研究会
秘書官/山本 佳奈美/明治学院大学/2年/日吉研究会
秘書官/武部 文香/東京学芸大学/2年/国立研究会
秘書官/蓮生 ジュリアン 優希/関西大学/2年/神戸研究会