2022年度 講師派遣事業報告②

場 所:宇都宮文星女子高等学校(国際ロータリークラブ第2550地区RYLA委員会)

日 程:2022年6月12日(日)9:00-15:30

議 題:第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)

講 師:渡邊真也・田部井淳志・佐藤茜音・直江薫乃

参加者:27名・高校1年生

【概要】

●講義(9:30-10:30)

・模擬国連とはどのような活動か

・模擬国連にて実際に扱われている問題

・COP26の概要、論点「石炭火力発電に関してどうするか」の解説

・本企画のルール説明

●体験プログラム(10:40-16:00)

・リサーチ(10:40-12:00)

 参加国は、オーストラリア、カナダ、中国、ドイツ、インド、日本、フィジー、韓国、サウジアラビア、南アフリカ、ツバル、イギリス、アメリカの計14ヶ国、基本1国2名で担当していただきました。これまでの担当国の環境問題への意識等が書かれたスタンスペーパーを用いて、担当する国が「石炭火力発電廃止派」「石炭火力発電必要派」のどちらに属するのかを理解したのちに、自国の立場をさらに理解するためのリサーチ、議論進行の考察を、参加者自身に行っていただきました。

・自由交渉(13:00-13:40)

・議論 (13:40-14:20)

 議長を介した議論にて、14ヶ国それぞれの意見を反映させるため、スピーチのような形式の中で参加国全てが主張を行いました。

・国内調整(14:20-15:00)

・自由交渉(15:00-15:30)

・講評、アワード授与

発言内容賞:フィジー、積極賞:イギリス、考察賞:インド

【講師からのコメント】

 まず、参加者のリサーチの質に驚きました。企画の趣旨としては確かに、「最後の妥協のしかたと主張に関しては参加者自身に考えていただく」というものではあったものの、参加者全員が用紙一枚には収まりきらないほど深くリサーチをしており、大変感心しました。質問の内容に関しても、自国の性質を的確に理解したうえで、どのように行動すればよいのか、主張の組み立てはどうするかなどの質問が多く、模擬国連未経験とは思えず感服しました。議論においては、参加者の皆様がリサーチしたことをしっかり生かし、最終目標である「石炭火力発電をどうするか」をしっかり見据えた主張を展開しており、内心どの国にもアワードを差し上げたい気持ちでいっぱいでした。(渡邊)

 数年ぶりに行われたRYLA様との企画として、手探りでの準備をしていく中で、1日会議で模擬国連を知らない状態から始めるにはかなり難しい内容を求めていると感じ、本企画の目標を達成できるか不安が残っていました。しかし、参加者皆様の飲み込みの速さと自主的なリサーチ等の努力により、非常に質の高い会議体験を味わっていただけたように思います。知識だけでなく、その場のコミュニケーションだけでもない、知的競技としての模擬国連の面白さと可能性が一部でも伝わっていたのであれば幸いです。(田部井)

【参加者からのコメント】

・参加前はどのように行われるのかがわからず不安ばかりでしたが、実際に参加してみると担当国やその他の国について知らないといい案が出せないんだと気づいたり、また自分の考えの甘さなどを知ることができ、今後の活動に生かしたいことを多く得られ、参加できてよかったと思いました。(Uさん・高校1年生)

・予想以上に難しかった。相手を論破するのではなく、平和的解決を目指し、そして全員が賛成しなければならないのでいろいろ考慮しなければならず、大変だった。しかし、参加者の意見を聞けて、とても楽しかった。(Yさん・高校1年生)

・模擬国連についてあまり知らなかったので不安だったが、やってみると様々な学びがあり楽しかったです。自分がなんとなく知っていた環境問題でしたが、単に事実だけでなく国益が絡むことで視点が変わり、より環境問題についての理解が深められました。(Mさん・高校1年生)

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講師派遣事業に関するお問い合わせ・ご相談→日本模擬国連 事業担当:project.jmun@gmail.com 

2022年度 講師派遣事業報告②
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