2024年度 講師派遣事業⑦
場所:昭和学院秀英高等学校
日程:2024年8月6日(火)08:00-11:30
議題:国連カフェ
講師:大竹真由.水越萌巴
参加者: 高校1,2年生5名
【概要】
★講義①(8:00~8:30)
・模擬国連とは何か?
・模擬国連の流れ
・国連カフェの概要、論点解説
★体験プログラム(8:30〜10:30)
・参加国(5か国)アメリカ、イギリス、イラン、ケニア、ブラジル
・事前リサーチ(8:30~9:30)
今回の議題である「国連カフェ」は、国連主催でカフェを開くときのフードメニューを3つ、ドリンクメニューを2つ、与えられた選択肢の中から選ぶというものでした。
そこで、事前準備のためのワークシートを配布し、「自国の郷土料理や食文化はどうなのか」「担当国の特産品や生産量、輸出量が多い食材はなにか」「これらを踏まえて担当国としてはどのメニューを推したいか」などを各自考えてもらいました。
全員が自国の状況を詳しく調べられていたほか、「こういう風に行動しよう」と、交渉の指針を立てられていたのが印象的でした。
・スピーチ(9:30~9:40)
最初に、全か国今会議の論点においてのスタンス表明を行いました。事前の講義で「本音と建前を立てて、相手を納得できるような主張をしてみましょう!」と伝えましたが、全員それを踏まえた主張をしていたのがとても良かったです。
・交渉(9:40~10:20)
はじめにイギリス、アメリカ、ケニアとイラン、ブラジルの2つに分かれて交渉が行われたあと、5か国全体で話し合いが行われました。
最終的にブラジルが、
ハンバーガー、パフェ、ケバブ / 牛乳、紅茶
の決議案を提出しました。
・投票&講評(10:20~10:30)
投票については、5か国すべてが賛成だったため、コンセンサスで決議案は採択されました。どの国も妥協ラインを考えながら、「相手にとってもこんな利益がある」ということをロジックとして活用したり、「客観的に見てこんないいところがある」というのを、貿易面、環境面、栄養面など様々な方向から考えて主張できていたのが、コンセンサス採択につながったと思います。
★講義②(10:30~11:30)
・模擬国連当日の動き方について
・安保理改革の概要、説明
【講師からのコメント】
今回参加された生徒さんは全員が模擬国連初体験ということで、模擬国連という活動自体が何なのかという初歩的なところから、模擬国連当日の流れを確認し、実際に皆さんには事前準備とスピーチ、交渉(アンモデ)を体験していただきました。そして最後には、安保理改革という議題を例に挙げて議題解説と論点解説を行いました。
全体的に、理解が早かったなというのが生徒さんに対して抱いた感想です。初めて耳にする用語はとても多く、模擬国連の流れや実際の議論についていくのは大変だったかもしれませんが、しっかりと事前準備を行い、交渉の時間では全員が意見を交流しながら帰結へと持っていくことができていました。また、交渉のコツとしてこちらが提示していた、「国益に優先順位をつけること」「本音と建前を使い分けること」「説得力のある根拠を提示して主張すること」を全員が達成できており、国連カフェという初歩的な議題ではありましたが、なかなか実りのある交渉になったと思います。
今回で模擬国連の流れや考え方を習得できたと思いますので、是非次は実際に模擬国連で扱われる議題を体験していただければと思います。参加してくださった皆さん、ご協力いただきました先生方、誠にありがとうございました。(水越)
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